塩(塩化ナトリウム)の電気分解により得られる塩素と、石油の熱分解により得られるエチレンから、以下の化学反応の工程を経て、「塩化ビニル」と「塩化ビニリデン」が作られます。
CH2=CH2(エチレン)+ Cl2(塩素) → CH2Cl-CH2Cl(1,2-ジクロロエタン)
CH2=CH2(エチレン)+ 2HCl(塩化水素)+ 1/2O2(酸素)→ CH2Cl-CH2Cl(1,2-ジクロロエタン)+ H2O(水)
CH2Cl-CH2Cl(1,2-ジクロロエタン)→ CH2=CHCl(塩化ビニル)+ HCl(塩化水素)
CH2=CHCl(塩化ビニル)+ Cl2(塩素)→ CH2Cl-CHCl2(1,1,2-トリクロロエタン)
CH2Cl-CHCl2(1,1,2-トリクロロエタン)+(NaOH(水酸化ナトリウム) or Ca(OH)2(水酸化カルシウム))
→ CH2=CCl2(塩化ビニリデン)+(NaCl(塩化ナトリウム) or CaCl2(塩化カルシウム))+ H2O(水)
こうして作られた、「塩化ビニリデン」と少量の「塩化ビニル(その他のモノマーを使用することもある)」を混合し、以下の化学反応(重合)を経て、ポリ塩化ビニリデンが作られます。
mCH2=CCl2(塩化ビニリデン)+ nCH2=CHCl(塩化ビニル)→ - (CH2-CCl2)m- (CH2-CHCl)n-(ポリ塩化ビニリデン)