ポリ塩化ビニリデン(PVDC)製品に関するよくある質問 ポリ塩化ビニリデン(PVDC)製品に関するよくある質問
コートフィルム製品編










A9.

ポリ塩化ビニリデンコートフィルムには酸素、および水蒸気(湿気)を通しにくい特性があり、これで包装することで食品を酸化や腐敗から守ることができるので、保存性が飛躍的に向上します。
また、折れ・曲げ・摩擦・突刺しなどへの耐久性にも優れているので、さまざまな形状・用途にも用いられています。
そのような性能が安定していることを検査するため、
・酸素および水蒸気が一定環境、一定時間下でどれくらい透過するか
・折れ・曲げ・摩擦・突刺しを機械的に再現し、酸素および水蒸気の透過性がどれくらい変動するか
などを試験しています。

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A10.

ポリ塩化ビニリデンは、少ない量でも充分な食品保存効果が得られる素材です。
たとえば、ポリ塩化ビニリデンを他フィルムなどに薄くコートでするだけで、酸素の透過は数倍から数百倍小さくなります。ポリ塩化ビニリデンのコートをせずに、同程度の酸素バリア性(酸素を通さない性質のこと)を得るには、数倍から数百倍のフィルムの厚さが必要になります。
つまり、ポリ塩化ビニリデンコートフィルムは、樹脂の量が少ない分量で済むので、他の素材フィルムと比べると、製造時に必要なエネルギーや排出ガス(二酸化炭素)なども少ないと言えます。
また、ポリ塩化ビニリデンの約70%は、塩(塩化ナトリウム)由来です。塩は海などから大量に採取できる、豊富な資源のひとつであり、他素材と比べて石油資源の節約に貢献できます。

代表的なプラスチックの酸素透過度
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A11.

容器包装リサイクル法により、収集されたポリ塩化ビニリデンコートフィルムは他の素材とともに処理されます。樹脂などの原料や製鉄所の還元剤などに利用(ケミカルリサイクル)されたり、ごみ焼却熱利用、ごみ焼却発電、セメント原燃料化などによりエネルギー回収(サーマルリサイクル)されています。
材料として再利用(マテリアルリサイクル)される場合は、生産量の多いポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートが主に対象になっています。ポリ塩化ビニリデンコートフィルムは複合フィルムなので材料としての再利用には不向きです。

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